親子の仕事

創建設の大工は十組。
そのうち、五組が親子だ。
大工としてあぶらが乗りきるのが50代。
このときその息子は20代。
父と息子が同じ仕事をする。
阿吽の呼吸のなかに伝わるものがあるだろう。
オヤジの仕事を息子に継がせたいか?
創建設の答えは、そうだ。
親父の跡を継ぎたくなる仕事とは
近頃のいえづくりは、工業化が進み現場作業が省かれている。
大量に同じ物を造るためには、
人間の能力によって出来上がりに差が生まれる事は許されん。
パズルを組み合わせるように、
規格化された部材をつなげていくのが仕事。
組立工で十分。大工はいらない。
そんな仕事におもしろみなんてないよ。
継承者の不足が問題視されるいまの時代に、
創建設で大工の跡継ぎが次々と生まれている。
男が一生涯の仕事と決めるにはやりがいが必要だろ。
否定していたはずの親父。
その一方で親父の仕事に惹かれていく自分がいたんだ。
長い年月をかけて習得したその技で、
半年かけて一点物の家を造る。
親父が建てたあの家はいまでも俺の心をつかんで離さない。
多くを語らない親父だけれど、
親父の手には息子を納得させる多くの言葉がある。
創建設が育む親子鷹
創建設では、父親と息子が一緒に働いている。
社長は言う。
「機械に金を払うぐらいなら人に投資するよ」
手仕事がいい、なんて時代に逆行してるな。
それでも、技術の習得・継承から目を背けてはいけないんだ。
高性能エンジンでも宇宙ロケットでもそう。
名人の手の微妙な感覚で造られているんだ。
百年後の家はいったい誰が修理する?
知恵と技を伝えることは、
未来の子どもたちに責任を果たすこと。
人の技術を信じているから、
機械に仕事は譲れないよ。

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