創建設が考える家づくりの技術
なぜ自然素材を使って家を建てるのか
1.木材は徳島県産無垢材

木材は地元産無垢材を使っています。集成材は使用していません。
皆さんも、集成材は強いという話を聞いた事があるかもしれません。引き割った材料を積層して接着したものが集成材です。乾燥率を管理して工場で生産する為に一定の品質が期待できます。一般的に通常の木材の1.5倍程度の強度が期待できるとされています(もちろん諸条件により変動します)。
しかし、集成材が強いという根拠に対して、一概に無垢材が弱いことにはなりません。木取り(木材から必要な寸法の材を切り取ること)に左右されるのです。湿気や白蟻に対しては赤身の材料が求められ、構造材に使うのか仕上げ材に使うのかによって、芯持ち(中心部分を部材内に取り入れる)にするかどうかが決められます。化粧になる部位(みえがかりになる部位)には正目や板目を綺麗に見せるための知識と技術が求められます。つまり、無垢材を使うと木取りをする人間によって品質に差が出ることが問題になってくるのです。
無垢材の家が弱いのではなく、「集成材を使用して機械が加工した家は一定の強度が期待できる」というのが正解でしょう。それでも、これから未来の循環型社会に向けて、地元の材料を使って地元の人間が家を建てるという仕組みは続けていかなければなりません。技術と知識の継承によって「無垢材を手作業で加工した家」で強固な家をめざします。
「家を建てることは、ふるさとを創ること」。創業からの精神を守り、伝統工法にこだわり続けます。
2.屋根は淡路産粘土瓦

お家の回りの住宅を見回してください。大半の家の屋根がスレート瓦です。スレート瓦とは主にセメントを原材料に作られたもの(以前は石綿が含まれていましたが現在は無石綿)。セメントに表面コーティングしたもので、一般的には再塗装が必要といわれています。当社の屋根の標準仕様は、淡路島産の粘土瓦(本瓦ともいう)です。粘土瓦は、粘土を窯で焼いたもので経年変化が少なくなっています。当社が使用する瓦には試験成績書が添付されており、給水実験、冷凍融解試験、曲げ試験のデータが記されています。
家を長持ちさせようとすれば、雨じまい(雨水を防ぐ仕上げ)に留意する必要があります。その意味で屋根の材質と仕上げは大切です。昔の家屋では建て替えの際に瓦を再利用することがありました。それぐらい耐久力のある素材です(実際、当社が手がけた重要文化財奥村家の修繕では、江戸時代のものを検査して合格したものは再使用しました)。
もちろん、落下物に対する強度などスレート瓦に優位性がある面もあります。粘土瓦がすべてにおいて素晴らしく、それ以外は駄目ということはありません。それでも、粘土を焼いてできた日本瓦を使った家を残したいという思いを貫きます。
3.壁は荒壁
高気密高断熱の住宅が人気です。周辺環境によっては窓を開けられない場合があるでしょうし、冷暖房の効率が上がるなどの利点があります。高気密高断熱設計は、お客様のご希望があれば断熱やサッシを設計変更すれば当社も採用できない技術ではありません。
しかし、当社は伝統工法を重視し、高気密高断熱の家屋はおすすめしていません。高気密高断熱の空気環境は(社内に空気環境測定実施の資格者がいます)、困ったことに、虫に取っても都合のいい環境になってしまいます。さらに、外気を取り入れない生活を続け、空気中の浮游粉塵(ハウスダスト)が多くなっている事例も見受けられます。こうしたことが背景となって数年前に24時間換気が法律で義務づけられました。密閉された空間の弊害というべきでしょうか。ある意味では、日本の住宅(生活)が病んでおり、法律に規制されないと安全で健康な生活ができなくなっているということが証明されたといえるでしょう。
年間を通して一定温度、一定湿度を求めることは本当に必要なのでしょうか?(それを否定するつもりはないのですが)。朝が来れば窓を空けて換気をすると、冬は寒く夏は暑いという当たり前のことを肌で感じられます。できるだけ自然素材を使うことで季節を感じながらも空気が自然に行き交う心地よさを求めたいと考えます。
竹の下地をシュロ縄で固定し、土を付けるという伝統的な手法で今でも家を造っています。この先も荒壁の家を造り続けていく事に使命感を持って取り組んでいきます。
地震対策はどうするべきか
大手住宅メーカーの広告宣伝を否定するつもりはないのですが、現実的には大地震の場合、地下水位が高い地域では流動化・液状化が起こる怖れがあります(徳島県ではかなりの地域がこれにあたります)。一般の戸建住宅において巨額を投じて徹底的に耐震対策を進めることに意味があるのかと思います。
先日、他県に住む私の兄から「数百万円をかけて杭で基礎を強化しないといけない」と建築業者に言われたのでどうしようかと相談を受けました。専門家にそういわれたら、それを否定できる施主はいないでしょう。しかし、際限なくお金をかけて強度を高めることに意味があるのでしょうか。安全は大切だけれど、お金をかければかけるほど、日々のくらしが圧迫されることになりかねません。
治水を例に取ると、洪水のリスクを低くするために1メートルでも高い堤防を築く考えは間違っていません。しかし、現実にはリスクとコストのバランスを考える必要があります。それ以上に重要なのは、洪水のときにどのように行動をするか、どんな備えをするかという危機管理(ソフト)であって、堤防を際限なく高くすることが安全とは言い切れないのです。自分の家だけは安全と思っていると、安全ボケして想定外の大洪水がやってきたときに自分の命を守れません。
大震度が来てもびくともしない家に住むために、日常生活を切り詰める事が賢い選択とは限りません。そんなことを例えに、兄には「必要ないから止めておいたら」と助言しました。
こうしたことは身内だからいえたことかもしれませんが、私の考えでは、現在の建築基準法上で定められている壁量、金具などの安全基準を満たしていれば一定以上の強度は確保されていると考えます。(旧来の建築基準法に則って建築された既存の木造住宅と比較すれば、現況の法的基準を満たしただけではるかに強い家なのです)。数年前には耐震強度の偽装問題がありましたが、まずは建築基準法を遵守することが重要です。
基本をしっかりとつくり、ていねいな仕事で仕上げた創建設の家は、地震に対しても十分な強度を持っていると考えます。この問題については、興味のある方、不安をお持ちの方も多いと思いますので、ご納得いくまでお話をさせていただきます。
間取りのはなし
1.玄関、客間の存在

玄関のドアを開けると、いきなりリビングスペースがあり、キッチンがお客様から丸見えという間取りが増えています。けれど、家の暮らしと外部の間にあってプライバシーを守りながらも気配を感じさせるもの、それが玄関の役割ではないでしょうか? 大切なお客様をお迎えする空間を置くことは、その家がお客様をどのようにおもてなしをするかを示しています。
来客を想定しない間取りや空間を有効利用するためにできるかぎり間仕切りを無くした部屋構成などは、現代の生活スタイルにあっているのかもしれません。しかし、当社では長く住んでいただける家を造ることを大切にしています。間取りについても長い視野を持って計画していただけるようにお話しています。

2.神棚、仏間の存在
子どもの頃、祖父祖母が神棚や仏壇に毎日お供えをし、手を合わせていました。神様や仏様、ご先祖様は家を見守ってくださる存在であることを親たちの後ろ姿に感じたものです。決して神頼み、仏頼みというわけではありませんが、自らを重ねることで生きる拠りどころとなるでしょうし、身近に感じられると落ち着きます。
神棚や仏間は役に立たないけれど必要だから合理的にレイアウトするという感覚ではなく、きちんとお祀りできる間取りをご提案しています。
3.子供部屋の存在
最近、頭の良くなる家というものが話題です。簡単に言うと良い学校に通ってる子のほとんどが親の目の付く環境で勉強をしているらしいのです。リビングを中心として親子のコミュニケーションが密になるような生活スタイルが学力向上に役立つという考えです。
あまり小さいうちに子供専用の部屋を設けないのがいいかもしれません。家族が共有して使うオープンスペースを設定して、各個人の部屋は寝ることさえできれば良いという考えもあります。
本来日本人は、大家族が互いの顔を見ながら生活するなかで子供の成長を見守ってきました。しかし現在、子供が学校から帰ってきたことさえ分からない家が増えているようです。昔ながらの生活や間取りにはそれなりの必然性があるのではないでしょうか?
間取りの決定は家族の将来を大きく左右します。第三者の意見も取り入れて考えることをお勧めします。

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